翌日は、6時起床で日の出を拝んだ。
闇に光を、大地に命を。天を照らす神=太陽だとすれば、常に当たり前にあるその存在、奇跡にしか感じられなくなる。
宿を出て、車を借りて、志摩半島へ。自分の目に映る景色は、自分自身を映している。
灯台は、孤独だからこそ、闇を照らす存在になれるのであり、しかし世界は闇よりも、光に満ちていたほうが良い。
車は英虞湾に到着した。
英虞湾っていうと、地理のテストによく出た地名。
地図の向こうに世界を見ては、そこに立つ自分を夢見ていた、そんな10代があり、20代に入り、夢は見さえすれば現実に向かう。そんな経験を多くした。
そして30代なりの答え。
夢は、見るだけで半分、完成する。