体育の日の3連休は、遠路はるばる近畿まで、巡礼の旅に出ていた。
1日目は伊勢神宮。紀元前の古くから、日本の国を守る神社の中の神社である。
雨の中、神聖なる森を歩き、祈ると共に、心を鎮める。
息をすると、身体中に伝わるのが分かる。忙しい日常では、出会えそうで出会えない感覚に、
「生きるためにするから、呼吸のことを『息(いき)』という」と、書かれた本を思い出した。
外宮を歩くと、「神は森の中にいる」と強く実感する。
土と水、そして食糧や癒し。人は森に与えられてばっかりいる。
外宮を後にし、内宮へ向かうと、粒状だった雨は筋状に変わってしまった。
合羽を買い、身体だけは守ったものの、携帯は2台水没。
避難勧告が出るほどの雨で、木のない遷宮予定地の土が、どんどん流れ濁流になる。
皮肉にもまた、森の威力(保水力)を感じてしまった。
巡礼1日目に、雨に打たれ、強制的に清められたような感覚。そして、今回以上に酷い伊勢は、もう見ることもないだろう。
と、そこで、どんな経験でも肯定的に解釈している、自分自身の成長を見つけた。