最近、映画館で映画、見てますか?
映画館というのは、ちょっとした非日常。“ここではない”別の場所で、別の世界に出会うような感覚、ありますよね。
凝り固まった現実を俯瞰して、価値を再確認する時間というのか、映画にはそんな効能があるようです。
今日は日本橋にて、大ヒット中の映画「君の名は。」を観てきました。
気になるストーリーは、田舎に住む女子高生と、都会に住む男子高生との肉体が入れ替わる、という昔からあるスタイルのファンタジーです。
開始早々、「ここは誰?私はどこ?」的な世界に引き込まれたかと思いきや、中盤以降は急にスケールを増し、2010年代を生きている日本人からすると、決してファンタジーとは割り切れないようことが起きたりと、目を見張るような展開。
今、私が生きていることは、奇跡のような“巡り合わせ”の上に成り立っているんだ。
真剣に、そんな感覚の残る作品でした。
ストーリーの中で、印象的に登場するのが“組紐”です。
主人公の女子高生は、神主の子孫。代々伝わる儀式や文化を伝える立場であり、組紐の組み方をおばあちゃんから習っています。
糸を編み、細い紐にしたものを、組んで作られる組紐。
そんな組紐は、全てを“結ぶ”シンボルとして、過去と未来、田舎と都会、そして主人公同士を結ぶアイテムとして登場します。
中島みゆきさんの「糸」という曲をご存知でしょうか?
糸=巡り合わせであり、縁である、というような曲ですが、織、編、紡など、糸偏の漢字が意味するように、全ての縁はきっと人と人が巡り合い、丁寧に結んできたものなのです。
ですが、この“結ばれている”という感覚は、都会に暮らし、大きな歯車に組み込まれてしまうと忘れがちな感覚でもあります。
私は都会の会社員ですが、会社からあれをしろ、これをしろと求められ、歯車として働くばかりで、巡り合わせの奇跡なんて、考えたこともありませんでした。
「君の名は。」から感じたのは、ひょっとしたら私も、出会うべき人に出会って、力を合わせ、何かを生み出してきたのかもしれないってこと。
だから明日からは、一緒に働いている人との縁を、もっともっと大切にしよう!と決めました。