舞台は「新宿ゴールデン街」。
オカマから893まで、「ワケあり」な客が夜な夜な集う店で、私のようなアラフォー独身OLも出てくるから、これで泣けるってことは、私もそっちの人間ってことかな?
そんなことはさておき、中身は以下3篇のオムニバスでした。
- 焼肉定食
- 焼きうどん
- 豚汁定食
それぞれ、1.仕事の頑張りが報われず、その上男には騙される女だったり、2.年増女との結婚を反対されるフリーター男子だったり、3.自ら捨てた息子が忘れられず、わざとオレオレ詐欺に引っかかる老婆だったりが主人公なんだけど、
それぞれの人生には「悲哀」しかない。
悲哀しかないんだけど、それを肴に、「ワケあり」な客たちが喜怒哀楽を分け合う、それが深夜食堂という空間なのだ。
人生は、悲しく惨めな表層でも、飲んで食ってりゃ生きてはいける。
そんな、太いメッセージを感じました。