AとBの選択肢がある。Aは過去からの延長で、Bは未来からの逆算だ。
何かを選ぶということは、別の何かを捨てるということ。
Aを選ぶことは、未来を捨て過去を選ぶということであり、Bを選ぶことは、過去を捨て未来を選ぶということである。
私は今、「転居」で迷っている。
これまで自分の意志でした転居といえば、
18才で実家→東京、25才で東京→韓国、32才で中野区→文京区という転居があり、いずれも大きな転機になった。
今回の転居は、文京区本郷→文京区根津という、迷うまでもないほどの近距離で、失うものなどほとんどない上、得るものは多い。にも関わらず迷うのは、やはり年のせいだろうか。
年齢を重ねるほど、まだ見えない未来より、慣れ親しんだ過去のほうが安心できるようになる。「今のままでいられるはずがない」と分かってはいても、転機を作り出す勇気がなくなる。それが年というものだ。
ただ、人生が100年になるというこの時代に、38才の私には過去が37年と、未来が61年ある。感覚的なことを抜きにすれば、どっちが合理的かは、とっくの昔に明らかなのだ。
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