あれは2013年。
34歳、独身、契約社員、大好きになった人は…。八方塞がりだった私は、竹内まりやの「人生の扉」を、聴いて聴いて聴きまくっていました。
春がまた来るたび ひとつ年を重ね
目に映る景色も 少しずつ変わるよ
陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く
気がつけば五十路を 越えた私がいる
20代への未練あり、35歳への焦りあり、今考えれば29歳に次ぐ、感傷的な時期だったのかも。
満開の桜や 色づく山の紅葉を
この先いったい何度 見ることになるだろう
いやいや、まだ当分見るででしょ(笑)
コップに半分入った水を、「もう半分しか」と見るか、「まだ半分」と見るか。焦るとき、というのは、やたら「もう」に急かされるんです。
今は2016年。
37歳、独身、契約社員、大好きになった人は…。だけど元気な私がいます。
「人生の扉」を開けまくっていたら、「人生の渦」が待っていたから。要するに、忙しいんです。良い意味で。
ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ
私は焦りに負けたくなくて、関わる人を増やしてきました。目につく扉はノックして、会う人会う人挨拶しました。
親しくなる人ばかりではないけど、要望だけは、たくさんもらえて、
私は明日への焦りより、今日の期待を生きています。
君のデニムの青が 褪せてゆくほど 味わい増すように
長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にでもあるさ
皆と同じものは、獲得できないかもしれない。だけど私だけの「青」があるなら、それはそれで仕方ないっか。
この自分は自分以上でも、自分以下でもないんだから。