最後の日は、殿町らへんを歩いた。
ここは津和野のメインストリートであり、おばあちゃんの家があったところでもある。
歴史のある町だから、こんな景色が当たり前にあり、
そしてその背景には、空と山と川がある。
歩いて、息をしているだけで、癒されていくのが分かる。
この素晴らしさを一言でいうなら、雄大な自然の中で、人が謙虚に暮らしてる、ってことだろうか。
ここにあるのは、「社会」とかいう得体の知れないものではなく、あくまで人、あくまで暮らし。
そして昔の暮らしと、今の暮らしが繋がっている。「創造」もない代わりに「破壊」もない。
ここなら「自分も破壊されない」安心。これが癒しの正体だろう。仮に自分のルーツがなくても。
ところがそんな町が、今や存亡の危機にあるのだ。人も町も、優しいだけじゃダメなのか。私は、ルーツのある町を消したくない。
という動機で今回、ハーフを走り、町を歩いた。
がっ、これは出発点でしかない。町は危機にあるんだから。私は今後も引き続き、津和野を(ひっそり)応援するぞ!