ない世界|江口宏志
カルチャー・クリエイティブ|辻信一
・土・魂・社会
・土地を所有するのではなく土地に所属する。オーナーシップからリレーションシップという考え方に移ろう
・お米を育てるとか、種を蒔くとか、草の面倒を見るとかいうのは今を生きる行為なので不安が伴わない。今を生きる結果としてお米の実りがあるというそんなもの。(目的とプロセスではなくプロセスと結果)
・便利の追求によって、いのちとしての道と、人としての道がずれてしまっている
・ナマケモノは他者と争わない。必要以上を求めないから、誰とでも仲良くできる
・人間は大地のお世話をする役
・供給側の都合に基づく「供給経済」を、自然な諸条件の枠の中にある「ニーズの経済」へと展開しなければならない
・テクノロジーが問題を解決すると考えるのはエリートのメンタリティ。本当の問題は文化的な浸食、文化の衰弱
・現在の「開発」は収奪。有限のものを収奪すれば各方面に歪みが出る
・自分の暮らしの場を四季折々の花で・人たちは人情も厚い
・大きいものは自分の目が行き渡らない
・心は有害な情報によって汚染され、怒りや貪欲、不安や恐れによって痛めつけられる
・文化というものが本質的にスローなのは、「共に生きること」を永遠のテーマにしているから
・瞑想は自分の心の住み直し
・グローバリズムはデコボコをブルドーザーでならしてしまうやり方
・現代の教育で評価される頭の良さとは、ファストで効率的で直線的で科学的な思考が得意だということ。そういう子に限って、人間同士のやりとりが不得意なことが多い
・待つ時間は、実は停滞でもないし無駄でもない
・都会暮らしでは自然の時間が分からない。それぞれが生きている固有の時間があることも分からない
・仕事は人生の表現
・「過疎化」という烙印はあるが、それを「疎ら過ぎる」と判断している物差しそのものの素性は問われていない
・想像力こそが人間の能力の中で最も根源的なもの。想像力のおかげで五感以上のことが分かる
・怒りに身を任せたり、他人を批判している暇があったら、自分のできることを淡々とやる
・支援金に頼るのではなく、まずは食料を自給する
・自分の一番愉しい部分を手放さない
・手っ取り早いものや便利なものは、かえってみんなが集まって愉しむのを邪魔している
・強制された労働や、単なる金儲けのビジネスとは違う、本来の仕事の喜びを見つけよう
・世界を狭くしてみたら、逆に世界が広がった
・そもそも先進国に生きていること自体が巨大な矛盾。できることから淡々とやっていく
・チューリップの球根に、これぐらいの気温になったら芽を出そうという生長プログラムがあるように、人間の子供にもプログラムがある
・牛も牛らしく育ってこそ肉や乳がおいしい。最終的に殺して食べるからといって、生きもののプライドを傷つけてはいけない
・「時間がない」から「時間の節約」をした結果、ますますのんびりとした時間を失った
・伝統社会の幸せへのアプローチがシンプルで直接的だったのに対し、現代社会ではまわりくどいアプローチを強いる
・金を稼ごうと思えば、つまらないことに時間を取られるし、付き合いたくない人とも付き合わなければならない。自分は「今、ここ」を楽しむのに忙しくて、金儲けどころじゃない