3日目は、三輪にある日本最古の神社、大神(おおみわ)神社へ。
大神(おおみわ)=大三輪(おおみわ)。
大神神社に、拝殿はあっても本殿はない。
何故なら、祭るべき神は背後にそびえる三輪山だから。日本最古の神社は、古代宗教の形を残しているのだ。
往復3時間の道のりは、運動不足の身には厳しい。けれど、万葉の昔から守られてきた大地に、何も感じないはずがない。
『三輪山を しかも隠すか 雲だにも 情あらなむ 隠さふべしや』
(三輪山を隠してしまうのですか。せめて雲にだけでも、心があって欲しい。雲よ、どうかその山を隠さないで。)
人と自然は、心と心で共鳴する。
奈良の何に惹かれるんだろうと、ずっと気になっていたけれど、きっと、そういうことなんだろう。
私は、私だけで生きているのではないし、人は、人だけで生きているのではない。
神社を後にし、歩く町はほっこり。静かで、親切で、優しくて。
つくづく日本の国は、どこにも真似の出来ない、豊かさの国だと思う。