会社帰りにぷらぷらしてたら、友人からの呼び出しが。
年も境遇も近いため、久しぶりに会っても、それなりに共感できる2時間。
もう若くもないので、さくっと解散できるのがまた良く、ふと見上げるとそこに、東京駅があった。
「東京駅」をちゃんと見ると、思い出すのはもう、20年も前の春である。
私は田舎がただ嫌で、親の苦労も省みず、ただ上京するためだけに大学入って、何も考えずに年だけ取って、社会人歴は早17年になった。
ただ、
何も考えていなかった割には今、
家族よりも共感してくれる友人を得て、
「面白いことしようぜ」と、まるで青春みたいに誘ってくれる仲間を得て、
そのときそのときで、真剣に、夢中になれる仕事を得て、
理想とは少し違うけど、それなりの「未来」と、予想したよりも大きな「満足」を得ることができた。
春は初心に還るってことで、
私はそんな、過ぎた20年をいとおしく思い、
泣いたりもがいたり、たまには腹抱えて笑ったりしながら、この面倒臭くてコントロールの利かない「自分」を、それなりに飼い慣らしてきた自分を、いとおしく思った。
自分なりに歩いてさえいれば、それなりのところにはたどり着くのだ。