20歳の夏、憧れに憧れた、夢のヨーロッパへ。
ベルギーに住む親戚の家に寝泊りし、連日日帰り強行で、各地を巡った。
日本から12時間のフライトを経て、着いた翌日、早速パリへ。
トーマス・クックの時刻表で、タリスという国際列車で、入国審査は車内で、、、『ヨーロッパ的』の連続に、感動し過ぎて時差呆けも忘れた。
パリに着いてからは、王道の観光コースを。
端正過ぎる街の顔。邪魔者1つない景観。写真や映画で見た風景の中に、今、自分がいる。目に入るもの全てを、覚えておきたい。
公園の花、建物の装飾、道端に建つ屋台、、、パリの全てが芸術的で、パリの全てが華麗だった。20歳の若い感性には、道行く人も車も、花の都の「部分」に見えた。
人間は、ずっと刺激を受けていると、やがて飽きてしまう生き物なんだそうで。確かに今、パリに行けるとしても、同じ感動は絶対に、味わえないだろう、という感じがあって。
20歳の、感性豊かな時期に行けて本当に良かった。
駐在員だった叔父、「冥土の土産に」と、母に頼んでくれた祖母、そして何の役にも立たない私の旅費を、「ガイド代」として出してくれた母に、心から感謝なのだ。