ゆかこの部屋Blog

日々の行動と感動をコレクションしています

2018年11月の読書

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」|渡邉格

・「腐らない」という現象は、自然の摂理に反している。それなのに腐らずに増え続けるものがおカネ

・洋の東西を問わず、人類は「発酵」という作用の背後に、神様の存在を感じてきた

天然酵母でいろんな菌がいると、発酵の管理が難しい。人間でも、いろんな奴がいっぱいいるとまとめるの大変なように。それよりも、イースト菌みたいにみんな同じように働いてくれる方がまとめやすい

・技術革新は、決して労働者を豊かにしない。資本家が労働者を支配し、より多くの利潤を得るための手段である

・人がどんどん辞めていく劣悪な労働環境と、そこで働く職人たちの心もとない技術は、労働が単純化された結果生まれた兄弟のようなもの

・食と職の豊かさや喜びを守り、高めていくために、非効率であっても手間と人手をかけて丁寧に作り、「利潤」と決別すること。それが資本主義経済の矛盾を乗り越える道

・自然の力に任せるなら、空気中の菌が降りてくる「場」をつくって待つことが大切

・菌も素材も、外から借りてきたものではなく、地産のもの同士が絶妙の組み合わせ

・労働者が自分の生産手段を私的に所有していることが小経営の基礎

・小経営は、労働者の手の熟練や工夫の才や自由な個性が磨かれる学校

・自然栽培の生産者は、自然の力に逆らうことなく、自然の生産力を守り、自然を育みながら作物を育てる「生命の守り手」。これを買い叩くということは、生命を育む自然を自分の手で壊すにも等しい

・職人はサラリーマンではないから、暮らしが生き方、生き方が職業

・資本主義が生みだした食品は、ほとんどガラクタみたいなもの、人を安く働かせるためのエサみたいなもの

発酵文化人類学|小倉ヒラク

 

 ・発酵の道は生命工学と社会学の交差点

社会学=データを超えた仮説を生み出す想像力が要る

・ものごとが発酵している限りは、秩序は維持される。発酵が作り出す快楽は、人を腐らせることもある

・発酵を受け継いできたのは好奇心いっぱいの素人=器用人⇔専門家

・発酵の楽しみの本質はプロセス。目新しさはないが特別感がある。過程に関わることが楽しい

・制限こそがクリエイティビティの源泉

・コミュニケーションが「優しさ」と「気前のよさ」によって回れば、そこには平和と秩序が生まれる。「憎しみ」と「ずる賢さ」によって回れば、争いと混沌が生まれる。

・微生物にとってのゴミが人間にとっての宝物になる

・権力構造は、定期的に破壊しないと妬みや争いを生む

醸造家と消費者が互いにインスパイアしながら文化を作らなければ、疑いと価格競争しか生まれない

・限界を積極的に肯定し、事業規模を拡大させるのではなく、共感の輪を広げていく手法

・小さい規模だからこその全体性が、プロセスのひとつひとつに意味を与える

・共に文化を作るワクワク感

・未知の要素が排除されたものづくりは、クリエイションではなく単なるオペレーションで、創意工夫が生まれない

・新世代の醸造家は技術を司る職人であると同時に、価値をデザインする表現者である