ゆかこの部屋

小さな幸せを集めて貯めるblog

改憲について考えてみた|帰ってきたヒトラー

STAY HOMEなGW5日目(5/3)。

今日も私は、運動して、映画見て、本を読んでのルーティンです。

 

ニュースを見れば、「緊急事態宣言」の延長が濃厚。

「より強力な権限」を欲しがる首相もいるようですが、

headlines.yahoo.co.jp

そもそもの原因は「検査しない、隔離しない、経済的な補償もしない」政府の対応。それもできなかったくせに、権限だけ欲しがるなんて。

世論調査も伝えています。このタイミングでの改憲議論は「不要不急」だと。

www.asahi.com

 

コロナ禍の渦中で、現政権の是非を考える人は少なくないでしょうが、そんな人に見て欲しい1本の映画を紹介します。


映画『帰ってきたヒトラー』予告編

2015年公開のドイツ映画。

あの、アドルフ・ヒトラーが、1945年から現代にタイムスリップするというコメディです。

まず面白いのが、「街を歩いても人が敬礼しない」と嘆いたり、「軍服が臭い」と云われてクリーニング屋に行ったりする、現代に慣れるまでの描写。ヒトラーである前に「昔の人」なので、インターネットも初めてです。

しかし、さすがは稀代の指導者。ひょんなことから「モノマネ芸人」デビューして以後は、現代のドイツが抱える問題を次々と「演説」して、人気を博していきます。

初めこそ面白がっていたドイツ国民でしたが、その圧倒的な指導力に、少しずつ不安と反発が広がっていき………。

 

あのヒトラーを、あのナチスを、ここまで茶化してしまうとは。

日本では「桜を見る会」を茶化した番組が、再放送直前に差し替えになりましたが、茶化すかどうかは表現の自由。見るかどうかは見る側が決める。ということをまず、考えさせられます。

www.tokyo-np.co.jp

そして映画はクライマックスへ。

ひょんなことから国民の敵となり、「怪物」とまで呼ばれるようになったヒトラーは、ドキリとすることを口にします。

私が怪物なら、選んだ者を責めるんだな。

選んだ者たちは、普通の人間だ。優れた人物を選んで、国の命運を託した。

なぜ人々が私に従うのか、考えたことはあるか?

彼らの本質は私と同じだ。価値観も同じ。私は人々の一部なのだ。

指導者の質は、国民の質、というわけです。

即ち、指導者の失敗は、国民の失敗。ヒトラーを嫌悪するなら、自ら優れた社会を作れ、というメッセージでしょう。

 

今の日本にも、当てはまるのではないでしょうか。

コロナ対応の失敗は、政府に託した国民の失敗。であれば、再び考え直すしかない。 

 

さて、今日は憲法記念日です。

冒頭にも書いたように、日本の安倍首相は改憲をしたがっていて、それを東京新聞ではこのように解説しています。 

www.tokyo-np.co.jp

 緊急事態条項とは何でしょう。一般的には戦争や大災害などの非常時に内閣に権限を集中する手段とされます。暫定的に議会の承認が省かれたり、国民の権利も大幅に制限されると予想されます。

「不安をあおって妙な改憲をしようとするのは、暴政国家がよくやることです」

確かに「非常時」に乗じるのが暴政国家です。ナチス・ドイツの歴史もそうです。緊急事態の大統領令を乱発し、悪名高い全権委任法を手に入れ、ヒトラーは独裁を完成させたのですから…。

つまりコロナ禍を利用した改憲論はナンセンスと考えます。不安な国民心理に付け込み、改憲まで持っていこうとするのは不見識です。 

コロナ禍という「国難」に際しては、民心はパニック状態に陥りがちになり、つい強い権力に頼りたがります。そんな人間心理に呼応するのが、緊急事態条項です。

しかし、それは国会を飛ばして内閣限りで事実上の“立法”ができる、あまりに危険な権限です。

私も、考えるだけ考えてみました。

この改憲は本当に必要か。そしてこの政権に「今後」も託して良いものか。