ゆかこの部屋

小さな幸せを集めて貯めるblog

畑に行ってきました|29週目

これは、何の写真だろうか。

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菜の花畑ではない。

ブロッコリーが咲いているのだ。※よその人の畑です

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畑は、春爛漫の成長三昧。

ほうれん草をどんどん収穫!

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サラダほうれん草も急いで収穫!

遅れて花が咲いてしまった(「薹が立った」ともいう)。

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で、ブロッコリーもいっぱい収穫。

今日だけでこんなに!

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苺はまだこんなだけど、

春は、ほっといても植物を育てる。

収穫→選定→包装とほぼ農家。畑を始めて半年、初めての「食べきれないから人に分ける」だった。

大切な作物を大切な人に。田舎の人みたいでほっこりするのだ♪

2018年3月の読書

おとなの進路教室。|山田ズーニー

 

・世界はいつもそこにあり、観点の選択や、ピントの合わせかたひとつの違いで、一歩ずつの歩みが決まる

・CANは放っておいても太る。MUSTは進み続けていれば必然的に来る。WANTは未来。経験もスキルもまだない。WANTにアプローチし続ける日々は、希望も失敗も多い日々だ

・やりたいことは、人との繋がりの中に見つけていくしかない

・ひたすら夢を追い続けていれば、納得できる「終わり」は向こうから来る

・周りに流されず、立ち止まって、考える。自分はこれが好きだ、こうしたいと感じたことを、淡々と静かにやる。一貫してずっと地道に

・戦略とは、誰にどんな風に役立つのか、ゴールをはっきりさせること。その理屈を立てるところは、どこでお金をいただくとか、価値の部分を作ること

・自分の欠点にとらわれるあまり、目の前にいる人の気持ちを考えていない。できもしない「完璧な自分」を想い描き、思った成果が出ないと、「自分の非」をあげつらい、「自分が、自分が」と落ち込んでいる。謙虚なように見せかけて、実はとんだナルちゃん

・未来にどんな、自分の生きる場所を築いていきたいか

・職業名×テーマ×実現したい世界観

・短絡思考は、よって立つ根拠がないから、他人にいわれて不安になると、足元まですくわれてしまう

アイデンティティとは絆づくり

・生き甲斐を変えろ、というサインが来たらチャンス

・自分という仕事は一生現役

・自分が本当にトホホなときほど自分を客観視できていて、気持ちを表に出すことに躊躇していない(或いは躊躇する余裕すらない)

・今の自分にないものはないのであって、あるものはある。ないものがはっきりしていれば、相手が貸せる力もはっきりする

・はっきりと意味や成果ぎ見える目標よりも、わけがわからないけれど面白いというものに自分を開いておけ!

話すチカラをつくる本|山田ズーニー

 

・問いがマイナス方向だと、後ろ向きの意見しか出てこない

・思考が止まってしまうとき、大きな問いを丸ごと相手にしていることが多い

・志向がゆきづまるときは、少し遠回りして、空間軸と時間軸に広げて問いを考えてみる

・正論をいうとき、自分の目線は相手より高くなっている

・信頼の条件①過去→現在→未来という時間の中でのその人の連続性②その人と人や社会とのつながり

・①今まであなたがやってきたことをどう理解しているか②そこであなたに頼みたいことは何か③それはあなたのこれまでとどうつながっているか④今、そのことをめぐる社会背景はどうか⑤これからあなたがやることは、人や社会にどう役立つか⑥それは、あなたの将来にどうつながっていくか 

癒しの真ん中にあるもの

最後の日は、殿町らへんを歩いた。

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ここは津和野のメインストリートであり、おばあちゃんの家があったところでもある。

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歴史のある町だから、こんな景色が当たり前にあり、

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そしてその背景には、空と山と川がある。

歩いて、息をしているだけで、癒されていくのが分かる。

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この素晴らしさを一言でいうなら、雄大な自然の中で、人が謙虚に暮らしてる、ってことだろうか。

ここにあるのは、「社会」とかいう得体の知れないものではなく、あくまで人、あくまで暮らし。

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そして昔の暮らしと、今の暮らしが繋がっている。「創造」もない代わりに「破壊」もない。

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ここなら「自分も破壊されない」安心。これが癒しの正体だろう。仮に自分のルーツがなくても。

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ところがそんな町が、今や存亡の危機にあるのだ。人も町も、優しいだけじゃダメなのか。私は、ルーツのある町を消したくない。

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という動機で今回、ハーフを走り、町を歩いた。

がっ、これは出発点でしかない。町は危機にあるんだから。私は今後も引き続き、津和野を(ひっそり)応援するぞ!

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暮らすと働くの関係

完走の喜びも束の間。痛む脚に鞭打って、次は津和野散策である。

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今回初めて行ってみたのが、堀庭園の隣にある「医食の学び舎」。

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ここは1892(明治25)年から1984(昭和54)年まで実存した「畑迫病院」の跡地。こんな田舎にありながら、志ある医師が集まり、多くの命を救ったそうで、その心意気を受け継ぐべく、2016年に復元されたんだとか。

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f:id:tokyo100k:20180313113429j:plain早くも大正期にはレントゲンが撮れたという

そして、併設されたレストラン「糧」では、旬の津和野野菜をふんだんに使ったランチを提供(残念ながら私は間に合わず)。

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大地と結ばれ、季節を味わう暮らしこそが日々の糧、として、津和野に移住した人がこの土地を選び、同じく2016年にオープンしたんだって。

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私は、
土地の食べ物が命を作る。人の志が命を救う。
という、メッセージを受け取った。

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コンビニ弁当食べて、具合悪くして薬で治し、機械みたいにまた働く。

じゃなくて、日々の暮らしを健やかに、志高く働くっていう、当たり前にしたいのに、どうしても疎かになること。

コンビニ弁当やめたら、薬で治すのやめたら、機械みたいに働くこともやめられるだろうか?

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取り急ぎ、痛む脚に鞭打ってる場合でもないので(ハーフマラソン+自転車18㌔)、この日は12時間寝ました。(-_-)zzz

津和野マラソンへの道 ~当日編~

『ゆかこは、ハーフマラソンをかんそうした!』(レベルUP音)

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年明けより準備してきた津和野マラソン。春らしい陽気にも恵まれ、3/11(日)9:20に、そのスタートが切られた。

津和野高校をスタートしたランナーたちは、町のメインストリートを4㌔ほど、残りはのどかな田舎道を18㌔弱走る。 

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私には初のハーフマラソンだったが、

いやぁー苦しかった!堀庭園遠かった!しかし、完走した者にしか、見ることのできない景色も見られた。

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そのうちの1つは、内面的な成長である。苦しさも底をつくと、ポジティブにならざるを得ないっていうか、

距離板を見つけては、「まだ14㌔もある…」ではなく、「もう1/3も来た!」と意味の転換に努めたり、

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延々と続く道中、野山に爽やかさを見つけては、「この空気、吸いまくってやろう!」と深呼吸をしたり、自分を鼓舞することを覚えたのである。

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そしてもう1つは、応援の力を借りること。

人の少ない町なので、沿道の人も多くはないが、お爺ちゃんお婆ちゃんがぱちぱちと手を叩き、「頑張れー!」などと声をかけてくれるとき、倒れかかった背中が、ぐん!と伸びるのを感じた。

と、書いてみたら全てU部長の指南通りだが、頼まれて走るわけでもないのに、応援されたり、給水されたり(給苺もあった)、レースは役得が多い。どうせ走るなら出たほうが良い。

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ということで津和野マラソン。敢えてまとめるなら「もう走れない…となったときがスタート」。実は内に外にと、力の源泉があるのだ。

最後まで走ってくれた、この身体にもありがとう!

tokyo100k.hatenablog.jp

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自分を丸ごといかすには

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ここに、果物がある。

もし大切に育てたものなら、残さず食べるし、皮も捨てずに使うだろう。

逆に、加工するから部分的に取るとか、規格に合わないから捨てるとか、いわれたらどんな気がするだろう。

「勿体ない」ではないだろうか。

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日曜日にマルシェに行った。農家さんが店に立ち、自分の作物を並べていた。

大切に育てたから買い叩かれたくない、大切に育てたのに農協の規格から外れる、なんて聞いたら、冒頭のような発想に至った。

自分にとって大切でも、世に出たときに同じように、大切にされるとは限らない。だから自分で守りきる。農家さんたちから、そんな気概を感じた。 

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マルシェに行ったきっかけは「津和野」であった。「津和野マルシェ」を運営する人たちと一緒に、そのあり方を考える会だ。

田舎には人が少ないから、1人1人が「自分」というリソースで目一杯頑張っている。その姿が何故か、大切に育てた果物のように見えた。

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果物を丸ごと食べたほうがいいように、人も丸ごといかしたほうがいいに決まっている。

組織の都合で部分的に使われたり、役割に合わないからって捨てられたりしてはいけない。

しかし、効率に重きを置く都会の働き方は、まるで加工食品になる果物みたいだ。

大切に育ててきたのなら、自分で自分を守りきり、いかさなければならないのだ。

ただ消耗するのではなく、ちゃんと意味のあることを、しよう。

foundingbase.jp

畑に行ってきました|27週目

風邪引いたり、バタバタしたりで、畑を2週間放置。

枯れてないかとハラハラしたけど、

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枯れてなかった!

放置した間に、苺の花が咲いたり、

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ブロッコリーの花が咲いたり、

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青梗菜の花が咲きかかったり、

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スーパーや八百屋では見られない、植物らしい成長を遂げていました。

温かくなるとまたジャンジャン育つので、忙しくなるぞー!

津和野マラソンへの道 〜直前編〜

気づけば3月。今週末はハーフマラソンじゃないか!!!

ということで、10㌔ほど走りがてら、U部長の指導を受けてきた。

U部長曰く、残り1週間で劇的に速くなることはない。天気予報を見る、服装を考える、コースを予習するなど、準備をしっかり整えて、当日は楽しめるだけ楽しめ!とのこと。

そこで早速、コースを予習すると…

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おおおぉい!

「堀庭園」めっちゃ遠いじゃないか!コースマップだと近そうなのに!往復だけで18㌔かよ!

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しかしU部長は、全てをポジティブに考えろという。

「遠い…」ではなく「わぁ☆見たことのない世界に出会える」とかだろーか。とにかくポジティブが大切だと。

 

さて、ジョギングを始めて3年になるが、きっかけは走る人たちの、やたらポジティブな姿であった。

当初は、「人種が違う」と感じていたが、どうやらそんなことはないようだ。

世の走る人たちは、数多くのレースに出て、数多くの「遠い」「長い」「しんどい」を、ポジティブに考えてきただけなのだろう。U部長のように。

あるのは蓄積の差であって、生まれながらにポジティブな人と、ネガティブな人がいるわけではないのだ。

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今日のジョギングコースでは、河津桜が満開だった。

サクラサクで、どうにか完走できますように。

インタビューの効能

著名人でもないのにインタビューを受け、自分で書いたものがこれ。

tokyo100k.hatenablog.jp

書いてもらったものがこれ。 

tokyo100k.hatenablog.jp

自分と他人、主観と客観という違いで、アウトプットは大きく異なる。しかし、どちらが正しいとかはなく、どちらも本当の私だ。

まさに「ジョハリの窓」である。

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(画像はこちらから借用)

ジョハリの窓とは、「自己」には4つの窓があるという考え方で、

Ⅰ.開放の窓:自分も他人も知っている自己
Ⅱ.盲目の窓:自分は気がついていないが、他人は知っている自己
Ⅲ.秘密の窓:自分は知っているが、他人は気づいていない自己
Ⅳ.未知の窓:誰からもまだ知られていない自己

「他者からのフィードバック」を通して「盲点の窓」を、「自己開示」を通して「秘密の窓」を開けることにより、「未知の窓」がどんどん開いていくというもの。

「未知」が開拓されれば、自己理解が正しくなるため、他者とのコミュニケーションが円滑になり、行動と成長が促進されるんだそう。

まさに、書いてもらったものが「他者からのフィードバック」、書いたものが「自己開示」に当たるではないか。

私はインタビューを通して、ジョハリの窓を開けたのである!

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これは言い換えれば、「聞いてもらう」ことによって、成長のきっかけを得たということでもある。

西村佳哲さんのいう、『目の前で耳を傾ける人に「共感」「無条件の肯定的尊重」「自己一致」の三条件が揃えば、人は自分が進むべき道筋を自分自身で見つけられる』だ。とってもとっても腑に落ちた!インタビューって凄い!!

 

というわけで、著名人でもないのにインタビューを受け、ジョハリの窓を開けてみたい!という方は、私までご連絡ください。

インタビューしてもらった!後編

というわけで、大竹さんに書いてもらった記事公開。※固有名詞は編集しています

疑問はあっても、やっぱり仕事が好き
〜ゆかこさんの大切にしたいこと〜

 ゆかこさんとの出会いは自由大学の授業「地域とつながる仕事」でだった。キリッとした顔立ちと隙のない話ぶりから、堅い印象を受けた。経験則から言って、男社会の中で生き残ってきた女性は、男性よりも男性らしい。肩書きやらなんやらで武装をしがち、利用価値で人間を評価しがちなものである。
 インタビューまでに顔を合わせたのは、たぶん2回。ゆかこさんのブログを読んで、40歳を前にして生き方に迷っていることは知っていたが、ほぼファーストインプレッションのまま話を聞くことになった。果たしてゆかこさんは私のステレオタイプなとおりの人なのだろうか。答えはこの後の文章を読んでみていただきたいのだが、インタビューを終えてある種の「清々しさ」を感じた。

転職は直感。電車広告から現在の仕事へ

—今日はありがとうございます。まず、基礎情報から伺っていきたいのですが、ご出身はどちらですか?

ゆかこ:
実家があるのは静岡県熱海市です。いまでこそまちづくりの先進地みたいになっていますが、私が高校生の頃は地域経済が底の時で、大して面白いものもありませんでしたよ。

—現在のお住まいは文京区ですね。

ゆ:
はい。根津に住んでいます。谷根千の真ん中で新旧が混じった趣のある街です。オーナーと私とでシェアハウスをしていて、Airbnbで外国からのゲストも滞在しています。

—お仕事は何をしているのですか?

ゆ:
Rという会社に勤めています。勤め始めて10年になりますね。「RN」の部署で大学向けの営業企画をしています。

—プロパーでRですか?

ゆ:
いえ。大学を卒業してから、韓国で日本語教師をしていたんです。それは10代の頃からやりたかった夢でしばらく続けたのですが、日本語教師になったことで満足してしまって結局やめてしまいました。帰国して就いたのがRです。

—なぜRに?

ゆ:
電車に乗っていてたまたま求人広告を見て。自分の飽きっぽい性格にもあっているかなぁという直感で応募したら採用されたんです。

いい人が悪い人になる組織のあり方に異議

—ブログには「仕事を辞めたい」という話が載っていましたが、どういう思いで書かれたんですか?

ゆ:
去年の今頃ですね、強く思ったのは。仕事が多忙でとてもキツかった。長時間で業務量が多く、結果、社内の人間関係もギクシャク。一人一人は面白い人ばかりなのに、会議になると空気が重く、予定通りの進捗ができていない社員を責めて。。。なんだか、会社のためにいい人が悪い人になっていく。それが嫌だったんですよね。

—Rは、若い人がバリバリ働いているイメージがあります。

ゆ:
一人一人は個としてユニークなのに、組織になると兵隊になる。それも強烈な。そんな会社の嫌な時期に高坂勝さんの『次の時代を、先に生きる。』を読んだんですね。そしたら、やっぱり会社の働き方はおかしいと思うようになって。

—『次の時代を、先に生きる。』のどんなところに共感したのですか?

ゆ:
グローバル経済では強者はより強く弱者はより弱くなる、見えないところで犠牲が構造化されているところでしょうか。それは勤めている会社にも通じることで、たとえば、若手が過大なミッションを背負わされて、できなくて責められている。そんな理不尽があるんです。

やっぱり、Rが好き

—今の仕事は好き?嫌い?

ゆ:
嫌いではないですね。好きなことと、仕方がないことが混じっている感じ。

—どんなところが好きですか?

ゆ:
1つは会社の予算をとってプロジェクトをマネージメントすること。大変だけれど企画を考えて説得して実現するのが面白い。上に認められるってことよりも、「これいいよね」ってことを現場の社員と共感できた時が面白いですよね。
もう1つはユーザーのためになることをしているということ。単に「儲かりたい」だけでなく「社会的意義がある風」なことをしているのがやりがいになりますね。

—「風」ですか・・・?

ゆ:
学生を「会社員」として送り出すような仕事をしているのですが、他の生き方もあるよって言わなくていいのかな、、、というモヤモヤがありますね。自分が働き方で悩んでいるのに、学生に就職指南しているなんておかしいですよね。

—会社を辞めたいと思いつつ、辞めていないのはどういう経緯があってのことなのですか?

ゆ:
ひとつは、上司に慰留されたこと。都合を聞くよ、と。それから、一番辛い時期を切り抜けて少しは落ち着いたからですね。危機的な時でもすごい人がきて力技で解決しちゃうのがRのすごいところなんです。

—Rは好きですか?

ゆ:
好きです。悪い変化もするけれど、いい変化もする組織で、社内の人間がいろんなことを言える風土があるんですよ。答えのないことを仕事にしているので、チャレンジし続ける人は周りが応援しますし、努力する人が偉くなれる社風です。忙しすぎてそういうのがなくなっちゃうのは嫌ですね。

色を大切にする社会を肩肘張らずに

—Rからベンチャーを起こす人もいますし、熱海のまちづくりの仕掛け人である市来光一郎さんのような方もいます。自分で旗を掲げようというお考えは?

ゆ:
ありませんね。飽きやすいので、そこまで頑張れない。旗を掲げても始まったら自分が飽きて捨ててしまいそうなので。

—今回の自由大学の講座の感想は?

ゆ:
コーディネーターの友廣さん含め、ゲストの方々が話している「なぜ、これをやるのか」に共感できました。「これがあったらいいと思う」が純粋でわかりやすいんですよね。事業とそれで幸せになっている人とがストレートにつながっているというか、誰を幸せにしているのかがわかるのがいいですね。
対照的に会社の仕事は幸せにしている人の顔が見えにくいんです。「RN」は名前も顔も知らない学生のためにやっているわけですからね。実感が乏しいんです。

—ゆかこさんが考える理想の社会とは?

ゆ:
「色を大切にする社会」です。赤いものを青くはできない。みんな一緒ではダメで、ひとりひとりのカラーをそのまま生かして全体として綺麗なのがいい。個性を殺してしまうのではなく、個性がある人たちが集まってまとまるような社会ですね。

—その社会の実現のためにしていることは?

ゆ:
していることはないけれど、しないようにしていることはあります。
他人が自分と違っても、あーだこーだと口出ししない。ほんとは言いたくなっちゃう性格なんですけど、なるべく長所を見るようにしています。

【インタビューを終えて】

ダウンシフト、独立、複業、フリーランスとしての生き方などなど、自由な働き方を推進しようという動きがある。だけど、正解なんてものは決まっていなくて、その人にとっての納得感のある生き方を一人一人が決めるしかない。
そういう意味では、ゆかこさんは昨今の「働き方ブーム」に流されずに自分の働き方を作っているとも言える。会社への疑問を持ちつつも、「やっぱりRが好き」と言えること。そこに「アンチ会社員論」の人たちにはない清々しさがある。