ピーポーピーポーピーポー
という、救急車のサイレン音で、目が覚めるようになった今日この頃。
私は「がん・感染症センター」である駒込病院の近くに住んでいるので、厚生省による「今日の感染者数」公表より前に、救急車のサイレン数で、それを体感しているのだ。
私自身の体調はというと、日曜の夜に微熱(37.1℃)が出たので、慌てて寝た。
普段なら気にもしないような体温だけど、世が世である。今夜しようとしていたことなんて、後回しで良いのだ。最悪の事態を考えたら、「頑張って起きよう」なんて気にはとてもなれず、翌朝まで12時間ぐらい寝たら平熱に戻った。
ここ数日で気になったのは、中野江古田病院のニュース。
1日の時点で怪しかったのに、更に感染者が出た3日以降も、外来診療を続けていたという。その結果、100人近くが感染。
批判したいというよりも、悲しい。
病院でさえこれか。命を扱う現場でさえ、「命よりも頑張り」なのか。現政権が推し進める「命よりも経済」が浸透してるということだろうか。
一時的に頑張ったところで、こういうことは後から起きる。それを、何故予期できなかったのだろう。
「命よりも経済」で、ムヒカ大統領を思い出した。
「経済よりも命」を打ち出した、ウルグアイの元大統領だ。
経済発展のために忙しく働くよりも、日々を慎ましく、しかし自由に暮らすこと。そこに幸せがあるってことを、自分で示す大統領。
人間は経済のために生きているのではない。幸せのために生きているのだ。
って、ここまで具体的に教えてくれる人を、私はほかに見たことがなかった。
今春は(何故か)ムヒカ大統領に関する映画が2本も公開予定で、私も見に行きたかったけど、「自粛」しているのが現状。
だけど今、苦しい毎日にある中で、
人生にはこういう幸せがある。社会はこんな幸せを目指せる。
っていう、「理想」を忘れてはならないってことも強く感じるところ。だから映画は、絶対に見たい!!!
命は英語で「LIFE」である。
LIFEは日本語で、「命」「人生」「暮らし」である。
「命より経済」という言葉があるとしたら、それは「人生より経済」「暮らしより経済」という言葉と同義である。
しかし人の命や人生、暮らしは経済のためにあるわけではない。もしそうだとしたなら、それは中身のない、ただの「線グラフ」なんじゃないだろうか。
そんな気ばかりする、コロナ下の私である。