ゆかこの部屋

小さな幸せを集めて貯めるblog

バイタリティーの源泉は「自分」

珍しくオフィス(古民家)で作業していたら、

「コンコン」

と、見覚えのある人が硝子戸を叩いている。

古民家(醸造所)の改修をしてもらっている、棟梁のOさんだ。

f:id:tokyo100k:20190322193655j:image

「なぁなぁ、キミんとこの会社で農業詳しい人おらへんか?」

たまたま私しかいなかったのだが、私は子会社の新入社員である。

「一番聞いたらアカン人やな」とすぐに気づいたOさんだったが、そこから、ノンストップで喋ること1時間。

 

曰く、もう還暦を迎えたので、残りの人生は篠山にもっと貢献できることがしたい。

篠山は農家が多く、その高齢化によって、多くの問題が起きている。それなのに、それを解決できる仕組みがない。

古民家で地域おこししてる、キミんとこの会社なら、何かあるやろ、と。

f:id:tokyo100k:20190322193720j:image

質問にはちゃちゃっと答えたが、私が感銘を受けたのは、その想いの明確さだ。

曰く、農家は儲からない上に、重労働である。年取ってまでできる仕事ではない。

すると、高齢者たちは家に引きこもるしかなくなる。老夫婦だけで過ごしたところで、刺激もないし退屈だ。

そんな中、自分が還暦を迎え、「終活」ってものを考えたとき、「老後」ってそれで良いのか?もっと楽しくなくて良いのか?いや、楽しくなる仕組みを考案したい。自分が。

…で、冒頭の質問に行き着いたらしい。

 

ここ最近、モチベーション下がり気味の私だったが、熱い想いを聞かされて、自身の姿を顧みないわけがない。

私は一体、誰の何のために、ここへ来たんだったか。もっというと、どんな自分を救いたかったか、だ。

そんな風に考えていったら、改めてここはそれを実現するのに、相応しい場所だと感じられた。

寝覚めの悪い朝

疲れた…。

税務署で、「酵母を回収する段階のビールは、まだ完成品のビールではない」と、説明している夢を見たのだ。

担当官の見解が違っているため、図解資料まで作ったのに(ここまでは現実)それを忘れてしまい(これは夢)、イチから書いて説明するという内容だった。

更に、今日は担当官が休みだったため(これも夢)、本当の素人に説明した上、最後「ちょっと分かんないから、もう一回来てよ」と、帰されるところで目が覚めた。

疲れた…。

※寝起きです

 

さて、今日は3/21(木)春分の日

毎週木曜は税務署なのだが、今日は祝日のため休み。だから「明日行かなきゃ!」と、気にしていたら夢にまで見た。

修行以来、ビールで書くことなかったけど、現実はまだまだこんな感じ。

Baird Beer「Red Rose Amber Ale」

同僚のY田くんに倣って、私もクラフトビール研究を始める!後輩のY成も「ビールのレビュー書け」といってたし。

 

というわけで今日から12日間は、私の地元、伊豆は修善寺のベアード・ビールです。

映えある1本目は「Red Rose Amber Ale」。深い意味はありません。

 

パンフレットによりますと、「フルーティでモルティだがキレもありドライ」とのこと。

私の舌的には、カラメルモルト(たぶん)の苦味がガン!と来て、その後、酵母の苦味が口の天井に残る感じ。

「赤い薔薇」というぐらいですから、情熱的で濃い。そして重い。味の滞在時間、非常~に長いです。

一緒に食べるなら、赤身のステーキがめっちゃ合いそう。付け合わせには人参のグラッセが欲しい。インゲンだと喧嘩しそう。

1本目は以上!

※写真撮ってみたが、背景が古民家過ぎるため、アマゾンさんから借りることにしました。

いろいろ栽培記録 -1-

「寒い」で有名な篠山にも、いよいよ春が到来しました(昼間のみ)。

土色だった畑には草が生え始め、春らしい匂いが漂っています。ちょんちょん飛び回る鳥たちの姿は、春の訪れを喜んでいるようにも見えます。

f:id:tokyo100k:20190319104454j:image

春になったらしたかったこと。それは農耕!

近くで畑を借りたので、早速耕してみることに。

30分ぐらい汗をかきかき、2平米ほどの「畝」が完成。土が固くて育ちそうもないけど、今週中にジャガイモ植えるぞっ!

f:id:tokyo100k:20190319143252j:image

にしてもですね、東京じゃ3平米の畑に月5000円払っていたんですよ。

篠山じゃその何倍あるか分からないような広さを、無償で借りてしまえるんですよ。

 

価値観の逆転!

貨幣価値って何?

大切なものとは一体?

 

そんなことより広すぎる。早めに機械借りなければ。

2019年3月の読書

自分の小さな「箱」から脱出する方法|アービンジャー・インスティチュート

・勝手に孤立して、そのせいでいろいろなものを危険にさらす

・自分が全力投球していないという事実に当人が無自覚な現状をどうにかする

・外見上何をしているかではなく、心の中で相手をどう思っているかが問題

・ほかの人々をあるがままに、私と同じように真っ当なニーズや望みを持った人々としてみるか、あるいはそうでないか

・自分をあるがままの人間として見てもらえると、よく働く人は更に懸命に働く

・一旦自分の感情に背くと、全ての思考や感情が、何をしようと自分が正しい、と主張し始める

・時が経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになる

・お互いに箱に入ってしまうと、実は相手にさせたくないと思っていることを、させようとしてしまう

・相手のために何かをしたいと思うことが、即ち箱の外に出ること

1枚の紙で「続かない」「やりたくない」「自信がない」がなくなる大平信孝

・人間はネガティブなことのほうを強く記憶してしまう傾向がある。防衛本能として、同じような失敗を繰り返すことを防ごうとしている

・大切な価値観を思い出したら、10秒アクション(10秒で実行できる最初の「とっかかり」)のプランを立てる

冬と春のはざまで

ブログ更新しなかったら、生存確認が来てしまった。

 

あれから1週間。

修行前は冬だった篠山が、梅も開いて春の雰囲気。

と見せかけて、今朝は雪だし。

まるで、そわそわする割に進まない現実のあれこれを、象徴するようではないか。

f:id:tokyo100k:20190315113235j:image

「焦り」に支配されている。

「早くしなきゃ!」という感じだけがあって、スケジュール表を見る。と、別に遅れてもいないんだけど、ペースが遅く感じるのだ。

「○時になったら××する」というのが当たり前だった暮らしを降り、さくさくとは進まないあれこれに、身を委ねながら暮らすというのか、未だそれに慣れていない。

そういうわけで戸惑っていたら、ブログの更新が止まってしまった(冒頭に戻る)。 

 

環境的には恵まれているのに、目の前のことが楽しめない。焦りから来る、罪悪感とでもいうのか。

それにすぐ効く処方箋はどこ?

ビール醸造家への道 -13-

10日間の醸造研修が終わりました。

最初の3日間が座学、次の4日間が周辺業務(樽詰めなど)だったことは既に書きましたが、最後の3日間、いわゆる「仕込み」業務が本当に辛かった………。

細かいことは割愛しますが、できないこと、分からないこと、ついていけないことがいっぱい。

筋力ない、能力ない、故に自己効力感までも奈落の底へ落ちる日々。「私ってそもそも、何の力があったんだっけ?」と聞きたくなるほど。

そんな連日の肉体労働と、慣れない暮らしに疲れたか、研修を終え、宿舎へ戻る道中、涙がぶわぁーっと溢れてきました。

f:id:tokyo100k:20190308073813j:image

がっ!

「できないからこそ」研修を受けるわけです。得られたものは多かった。いや、得たものしかなかった、が正しい。

得られたもの①

まずは体力の限界と、意外な回復能力が分かったこと。

研修前に不安だったのは、25キロの麦芽袋を抱えられるか、でしたが、蓋を開けてみりゃビール樽も25キロ、麦芽粕も25キロってことで、不安がってる暇などなし。ヒーヒーいいながら抱える内に、ポイントは筋力より筋肉の使い方だ、ということが分かってきました。

更に驚いたのは、もう歩けなくなるほど疲れた日でも、10時間ぐらい寝れば翌朝には治っていた、ということ。どうにかは、なる。

得られたもの②

とはいえ、こんな心許ない私が独り立ちできるかっていったら別の話で、篠山に戻ったらすぐにでも、会社に相談しなければなりません。

醸造業は想像以上に重労働であること。2人がかりで回すのがやっとであること。これに加え、卸売やパブ運営までしなければってなったら、人員追加などの策が必要であること。

これらを伝えるために、実際の「工数」(1日で1500本詰められる、とか)が分かったこと、判断材料として提供できるようになったことは、現実の利益として大きかった。

f:id:tokyo100k:20190308073255j:image

というわけで、「現実」が見えた10日間。

書きたいことはもっとあるけど、とにかく明日から頑張るべきは、人の力を借りながら、自分にできることを増やしていくこと。焦って大火傷でもしたら誰も幸せにならないし。

そして、最後まで見捨てないでくれた師匠がたと、引っ張ってくれたY田くんには感謝しかない。

時間は絶対かかるけど、投げ出さずに頑張ります。

f:id:tokyo100k:20190308074907j:image

研修最後の日、午後はどしゃ降りだった上勝の空が、帰りは満天の星だった。ので、OKだったと考えていこう。

ありがとうございました。

心理的安心感

考えが散漫になる。

些細なことで不安になる。

環境的には恵まれているのに、何故か前向きになれない。

 

実習が始まって4日。

最初のテンションが冷めてくると、次に顔を出したのは「できない」自分であった。

樽が開けられない。管が接続できない。バルブの開閉を間違う、など。あと、簡単な算数もできない。

 

「できない」から実習しているわけだが、それでも払拭されないモヤモヤ。

今、足りないのは能力以前に「心理的安心感」かもしれない。

 

アウェイをホームにしていく過程の中で、必ず出会う感情でもある。

高速でホーム化する能力が欲しいけど、今までできなかったものが急にできるようにもならない。

取り敢えず、ホームに帰ろう。

ビール醸造家への道 -12-

東京は「東京マラソン」だったんですね〜。

「東京は」っていうより「日本は」っていいたくなるぐらい、別世界感あるんですけどね〜。

…さ、淋しくなんかないんだからねっ!!

 

さて、実習3日目は60本の樽洗浄でした。

外は普通にスポンジで洗い、中は特殊な機械で洗う。もう、アライグマか!っつーぐらい洗いました。

f:id:tokyo100k:20190303214700j:image

え?醸造研修なのに「醸造」してないって?

そうなんですよ。

クラフトビール醸造家だからって、いわゆる醸造麦芽やホップでビールを作ってばかりいるわけじゃありません。

クラフト=手仕事ですから、洗う、詰める、運ぶ、がいちいち手仕事。ここに工数割かれるんです。

 

今日感じたことは、この仕事、誰にでもできるわけじゃないなってこと。

いや、洗う、詰める、運ぶは、正直いって誰にでもできます。技術的には。

しかし、この途方もない肉体労働に耐えるには、よほどのビール好きでなければなりません。

目の前にある大きな樽。洗っても洗っても出てくる多くの樽。

ゴシゴシ磨く手仕事の先に、楽しい酒宴を想像できるか。そこでの出会いによって、花開く人や救われる人を想像できるか。

仕事は、何をするか(What)ではなく、何でするか(Why)が重要だというけど、これこそまさに私の動機。ビールを楽しんだ経験だけがモノをいう瞬間です。

今日は小さなミスをしたり、どん臭い自分を露呈したりもしたけど、泡まみれになりながら感じたこと、忘れないようにしようっと。